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BUMP OF CHICKEN TOUR 2019.11.4 aurora ark

バンプのツアーファイナルを東京ドームで見た。

今回のツアーは最初の会場のメットライフドームでも見ていたし、アンコールを除けばそれと完全に同じセットリストの日だった。

でも、2週間近く経った今日もまだBUMP OF CHICKENへの熱が冷めない。

何が理由かは分からないし、個人的な思いがああいう形で表出しただけなのかもしれないけど、あの日の藤原基央は様子がおかしかった。それこそ本当に最初から、藤くん今日テンション高いな、いつもよりカッコつけてるな、イキり感すらあるななんてことを思いながらずっとライブを見ていたら、アンコールが終わってからの俺のバンドカッコいい発言からの突発2曲が始まった。

いつもしっかり練習して、最善の状態でパフォーマンスを見せるバンドが、こんな感情の昂りだけで、いろんな至らなさも抱えながらも、めちゃくちゃカッコいい本当の意味でナマのライブを行ったことに心を動かされたし、涙がこぼれた。この数分間だけで、このバンドの今までの全部が本物だったと信じられたし、これからも信じられる気持ちになった。

 

ライブを見る前からずっと流れ星の正体という曲について考えていた。ライブを見てもっとこの曲について思いを馳せた。

昔から藤原基央は相手のためにと思うエゴを肯定する人間だった。真っ赤な空を見ただろうかや、ひとりごと、セントエルモの火といった曲や、ラジオやインタビューでの発言からも見て取れる。多分彼の中でみんなに音楽を届けたいと思える原点がこの考え方にある。

昔ラジオで(それがエゴだとしても)優しくなりたい人は優しい人だと思うと言っていて、高校生の頃その言葉に随分救われた。

流れ星の正体は、つまるところそういう気持ちの詰まった曲だ。いまのBUMPがどんどん新しいことをすることや、大きくなっていくことの理由が感じられる曲。

BUMP OF CHICKENは相手が今BUMPの曲を必要としてなくても必要な時に気付けるように、歳を取ってBUMPから離れていった人にすら届くように、君の事情とは関係なくいつでも目を向ければ側に居られるように、お節介のエゴ全開で、全力で各々に寄り添う曲を作り続ける。そんな強い意志がこもった曲だ。

強く歌い切って終わるところが僕はとても好きだ。

 

勝手に全力で曲を届けてくれるから、勝手に全力で受け取り続けるよ。